子どもの日・花の日

片岡広明牧師

 教会では「子どもの日・花の日」を設けて教会につながる子どもたちの信仰と心身の成長を覚えて神様の祝福を祈ることが行われてきました。教会の子どもの日・花の日は、1856年、アメリカ合衆国マサチューセッツ州チェルシーのアメリカ・ユニバーサリスト教会のチャールズ・H・レナード牧師が提唱して始まったと伝えられています。その年の6月にレナード牧師は子どものための特別礼拝をもち、礼拝の中で献児式、幼児祝福式が行われました。教会の「子どもの日」は、1866年にアメリカ・メソジスト教会でも取り入れられ、その後、会衆派教会や長老教会にも広まり、やがてこの習慣が全世界に広まっていったのでした。6月は夏休みに向かっていく時であり、9月から始まる一年間の学年の終わりを締めくくる意味がありました。また、この頃から夏の花が咲き始める花の季節でもあり、会堂を花でいっぱいに飾って礼拝が行われるようになり、「子どもの日・花の日」として礼拝が守られるようになりました。

 日本基督教団の教会暦・行事暦では従来からの習慣に倣い、6月第2日曜日を「子どもの日・花の日」としていますが、日本ではアメリカと異なり、6月は4月から始まる学年の途中であって締めくくりの意味がないこと、そして6月は日本では花が少ない時期でもあり、教会によっては子どもの日・花の日を5月の端午の節句の子どもの日に合わせて教会の「子どもの日・花の日」を行うようにしているところもあります。丹波新生教会でもこの数年、5月の子どもの日に近い日曜日を「子どもの日・花の日」としてきました。この日には礼拝に子どもを招き、花を持ち寄り、子どものための祈りを献げて礼拝を行います。今年は新型コロナウイルス感染拡大のため、子どもたちを教会に招くことができませんが、子どもたちの健やかな成長を神様が守り導いて下さいますように、祈りを合わせたいと思います。