《説教要旨》「沈黙して、神に向かう」詩編62編2節

宇田慧吾牧師

 「聖コロナ神学院」は卒業されましたか?新型コロナウィルスの経験によって何を学ぶことができましたか?私は日常への感謝を新たにすることができました。園部で3週間ぶりにみんなで集まって礼拝した時、こうして集まって礼拝できるのはありがたいことなんだなとしみじみ感じました。コロナの「せいで」ということももちろん多くありましたが、コロナの「おかげで」ということもあったことを忘れずに確認しましょう。

 本来なら5月17日は丹波新生教会の創立記念日で、記念礼拝がもたれるはずでした。50年間、神さまが導いてくれたという感謝と共に、教会に罪があり続けたことを反省しておきたいと思います。十数年前、丹波新生教会は「ややこしい教会」と噂されていたそうです。複数会堂で共同牧会という特殊さからくる競争心や人間的な選り好みが原因であったようです。競争ではなく共存を求めること、心情ではなく信仰によって受け入れ合うこと、これらが私たちの教会が祝福を受けるキーポイントであるようです。

 私もこの教会に来て3年が経ち、4年目は何を大切にすごそうかなと祈った時、「沈黙して、神に向かう」が示されました。詩編62編を詠んだダビデは王位を継承するという立場にあって、人間的なトラブルにたくさん巻き込まれました。そんなダビデは人の二面性からくる苦しみをなめつくすと共に、そういった人の争いは「空しいもの」「息よりも軽い」と言います。逆に、「沈黙して、神に向かう」ことには確かな支えがあることを詠っています。愛する兄弟姉妹の皆さん、「沈黙して、神に向かう」ぜひこの一年、一緒に実践しましょう。

2020年6月7日 亀岡会堂