《説教要旨》「すべての民を弟子に」マタイによる福音書28章16節-20節

片岡広明牧師

 あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。         マタイ28章19―20節

 イエスは弟子たちに、「すべての民をわたしの弟子にしなさい」とお命じになりました。そのための方策をふたつ示されました。ひとつは父と子と聖霊の名によって洗礼を授けること、もうひとつはあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように教えることでした。これはイエスの「大宣教命令」と呼ばれます。こののち地上に誕生した教会は今日に至るまで、この主の大宣教命令に応えることを使命として世界の各地で奉仕してきたのです。洗礼を授けることは人を主イエスの弟子とすることのしるしです。そして教会はイエスのみ教えを2000年にわたって語り続け、伝え続け、守り続けてきたのです。人をイエスの弟子とする教会の働きは、世界中に広がっていきました。この宣教のみ業がめぐりめぐって世界の果てのわが日本にまで伝えられ、わたしたちの教会もその中で誕生したのです。

 先週は教会総会を行い、昨年度一年間の教会の歩みを振り返り、主の豊かな恵みをみんなで覚えて感謝いたしました。昨年度の年間聖句として、このマタイ28章の今日の箇所をわたしたちは昨年度一年間、心に刻み続けてまいりました。主イエスから託された宣教のみ業に共に勤しむわたしたちには、いつでもイエスが共にいて下さるのです。悩みの多いこの世にあって、わたしたちは教会のためにも、またそれぞれ個人のことにおいても困難を覚えることが多々ありますが、主イエスが共にいて下さることをしっかりと心に刻み、あらゆる困難を乗り越え、主の弟子の交わりを日本に、世界に、大きく広げ、主から託された宣教の業のため、なおいっそう祈りを熱くして励んでまいりたいと思います。

2019年6月2日 亀岡会堂